【7月25日 AFP】ラオス南部で建設中だった水力発電用ダムが決壊した事故で、鉄砲水により死亡した17人の遺体が収容されたことが分かった。現場のタイ領事館員が25日、AFPに明らかにした。一方、行方不明者の数は把握できていないという。

 ラオス・アッタプー(Attapeu)県で23日、ダムの一部が決壊して大量の水が放出。強い流れにより住宅が押し流され、多数の住民が行方不明となった。

 タイ領事館員によると水位は建物の屋根にまで達し、決壊したダム周辺の複数の村が浸水しており、「これまでに17人の遺体が収容されたが、行方不明者の数は把握できていない」という。

 また、同領事館員は「死者は全員ラオス人で、ダム周辺の八つの村の住民6000人以上が被災した」と明らかにした。

 被災地域は遠隔に位置し、道路が鉄砲水で激しく損傷しているか完全に流されたため、ヘリコプターとボートでしか近づくことができないという。

 水力発電所の建設に参加している韓国のSKエンジニアリング・アンド・コンストラクション(SK Engineering & Construction)が25日に明らかにしたところによると、同社はダム決壊の前日にダム上部が押し流され、予備のダムにも破損があるのを発見していた。

 同社の声明によると、同社は「当局へ速やかに報告し、下流の住民の避難を開始した」という。(c)AFP