【7月25日 AFP】米国のソニー・パーデュー(Sonny Perdue)農務長官は24日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の貿易政策に対する諸外国の報復措置で第一の標的になっている農民に対し、120億ドル(約1兆3000億円)の支援を実施すると発表した。トランプ大統領の貿易政策で米国民が痛手を受けていることを政権が初めて認めた形となった。

 パーデュー農務長官は報道陣に対し、この支援プログラムは「違法な報復関税によって被った貿易損害に対処する農民を支援」するものだと説明。農務省はこの損害額を110億ドル(約1兆2000億円)と推計している。

 また、パーデュー氏は、同プログラムは農民支援の「短期的」な解決策であり、中国をはじめとする各国の不公正な貿易活動によって損害を受けている農業やその他の産業を支える長期的な貿易協定について交渉する時間をトランプ大統領に与えるものだと述べた。

 この発表に対する反応はさまざまで、議員の多くが「農家に対する生活保護」だと批判する一方、農業団体からはより長期的な解決策を求める声が上がっている。(c)AFP/Heather SCOTT