【7月22日 AFP】(更新)ベトナム政府は22日、同国北部を襲った台風による洪水の死者数が少なくとも19人に達したと発表した。

 台風9号(アジア名:ソンティン、Son Tinh)は18日夜にベトナムに上陸。現在は熱帯低気圧に変わっている。今年に入って同国を襲った台風はこれで3つ目。

 防災当局の最新の報告によると、これまでに19人が死亡し、13人が行方不明となっている。

 豪雨による洪水や地滑りは広範囲にわたって発生。地方部だけでなく首都ハノイを含む都市部にも影響が及んでいるという。

 国営ニュースサイトのVNエクスプレス(VNExpress)が21日に報じたところによると、首都ハノイ郊外のチュオンマイ(Chuong My)では洪水の恐れがあり、住民に高台へ避難するよう勧告が出されたという。

 被災地域の範囲も急激に拡大。家屋1万5000棟超が損壊し、11万ヘクタール超の農地や一部の道路も冠水している。

 ベトナムはモンスーン期間中、嵐や洪水による被害を受けやすく、毎年大勢の住民が犠牲になっている。政府によると、昨年の自然災害による死者は389人で、被害総額は26億ドル(約2900億円)に上った。(c)AFP