中国でマンモスの牙156本など押収、18億円相当か
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【7月19日 AFP】中国税関当局は、ロシアから入国したトラックの中から先史時代のマンモスの牙156本などを押収したと、今週発表した。国営メディアは、押収量としては同国最大規模で、日本円にして18億円相当とも報じている。
現地報道によると、ロシア・シベリアに接する中国北東部黒竜江(Heilongjiang)省の国境検問所で大豆の積み荷の下に隠されていた密輸品が押収されたのは今年4月下旬。ただ税関当局が発表したのは今週に入ってからだという。
新華社(Xinhua)通信は、押収品には「象牙2本、レイヨウの角1276本、マンモスの牙156本、セイウチの牙406本、イッカクの牙226本、さらに動物の胆のうやクマの歯、ナマコ320キロ」が含まれ、その価値は1億600万元(約18億円)相当と伝えている。現在捜査が進められているという。
人民日報(People's Daily)によれば、今回の押収量全体で見ると、動物の部位の密輸量としては同国で近年最大規模だという。
中国では2015年に象牙の輸入が禁じられ、昨年にはその販売と所有も禁止された。ゾウを絶滅から救うため象牙取引を根絶しようとする国際的な取り組みに加え、こうした中国国内の禁止の動きによって、密輸業者はシベリアの他、欧州や北米で発掘・保管されている古代のマンモスの牙に目を付け、取引に及んでいる。
同国では、動物のさまざまな部位が伝統医学などで珍重され、象牙の彫刻は芸術の一形態として古代から伝わっている。(c)AFP