【14億分の1:中国事件簿】23年息子と信じ(上)家政婦と共に消えた1歳児
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【7月21日 東方新報】1992年6月10日、重慶市(Chongqing)に住む朱暁娟さんの当時1歳だった息子、盼盼(Panpan)ちゃんが家政婦にさらわれた。
夫婦は息子を探し回り、3年後に河南省(Henan)で誘拐された子どもたちが警察によって救出された際、特徴が盼盼ちゃんと重なる男児がいたということで、河南省高級人民法院で親子鑑定を行った結果、朱さん夫婦と生物学上の親子関係が存在すると判定された。
しかし今年1月になって、かつての家政婦が息子を帰したいと伝えてきた。重慶警察が鑑定を行った結果、大人になった盼盼ちゃんとされる「劉金心」さんと、朱さんとの母子関係が証明された。朱さんが河南省から探し出し、23年間育ててきた「息子」とは、最新の鑑定によって親子関係がないと判断された。
■姿を消した息子を捜し続け
事件は、1992年6月3日にさかのぼる。朱さん夫婦は家政婦を一人雇った。しかしその1週間後、盼盼ちゃんを抱いた家政婦は「市場へ買い物に行く」と言い残し、そのまま戻らなかった。
朱さん夫婦は家政婦の身分証明書を頼りに家政婦を捜し出したが、身分証明書の人物と雇っていた家政婦は別人だった。身分証明書が偽造だったことがわかり、夫婦は途方に暮れた。
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