中車長客のリニア、先端技術を多用 新世代の中低速マグレブ
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【7月12日 CNS】中車長客中車長春軌道客車(CRRC Changchun Railway Vehicles、中車長客)はこのほど、メディアに向けて新世代の中低速マグレブ(磁気浮上式鉄道)の研究開発情報を発表した。軽量化アルミ合金と複合材料構造を採用し、省エネで環境に優しい先端技術を多用している。
中車長客は、中国の鉄道製造業で高速マグレブを実際に運営した経験を有する唯一の企業だ。これまでに最高時速500キロの国産マグレブの試験車を製造し、すでに上海で商業運用されている。
マグレブの車両の主要な特徴は普通の鉄道車両に比べ、磁力を使って軌道上に車両を浮かせ(隙間は約8ミリ)、リニアモーターを使い縦軸運動を駆動する。環境に優しく安全性が高く、登はん能力に優れているほか、回転半径が小さく建設コストが低いなどのメリットあり、都市内交通や近距離都市、観光地を結ぶ交通のツールとして適している。
中車長客は、2016年から20年までの「第13次5か年計画」の期間中に、時速600キロの高速マグレブの車体構造、空気抵抗、騒音発生と伝導原理などの研究を担う予定だ。
2日に同社が発表した情報によると、中国の新世代の中低速マグレブの最高運行速度は時速120キロに達し、車両は側面の受電シューで受電し、定格電圧はDC1500Vの予定だ。
中車長客は、新世代中低速マグレブは、省エネで環境に優しい先端技術を多用し、中でも、防振、防音効果を持たせ、吹付吸音材料に防音マットなどを加え、車両騒音を快適なレベルまで下げることができ、ドアや窓は床までとどく幅の広い設計とするという。
中国と世界中の都市内・都市間交通の改善と社会経済の発展のために欠くことのできない重要な役割を果たし、中国の新世代の鉄道として新たな契機をもたらすだろうとしている。
予定では、1台目が19年6月に納車、広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)郊外の広東清遠マグレブ専用線(全長38キロ)に投入されることとなっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News