【7月8日 AFP】国内各地で燃料価格高騰の抗議デモが暴力化しているハイチで、ジャック・ギイ・ラフォンタン(Jack Guy Lafontant)首相は7日、燃料価格の値上げは「追って通知するまで」中止すると発表した。燃料価格をめぐる抗議デモではAFP記者が首都ポルトープランスで銃撃音を確認しており、6日には少なくとも1人が死亡している。

 値上げ中止発表のわずか数時間前、ラフォンタン首相はテレビ演説を通じて国民に忍耐と燃料価格引き上げの必要性を訴えていたが、ガリー・ボドー(Gary Bodeau)下院議長が値上げを中止しなければ政治の実権は議会が担うと警告。これを受けて首相はツイッター(Twitter)で「暴力と民主主義は根本的に両立しない」と述べ、燃料価格の値上げ中止を発表した。

 ボドー氏はAFPに対しても「2時間以内に返答がなければ政府の責任放棄と見なし、議会が実権を握ることになる」と述べていた。

 首都ポルトープランスと周辺地域ではデモ隊が主要幹線道路をバリケードで封鎖したりタイヤを燃やすなどしており、6日午後から交通がまひ状態に陥っている。中には貧困国のハイチに革命を起こそうと訴える参加者もいる。

(c)AFP/ Amelie BARON