【7月8日 AFP】(更新)都内で8日、前日まで北朝鮮を訪れていたマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官と河野太郎(Taro Kono)外相、韓国の康京和(カン・ギョンファ、Kang Kyung-Wha)外相による日米韓外相会談が行われた。

 ポンペオ氏は北朝鮮との非核化協議について有益だったと述べるにとどめ、米政府の非核化要求を拒絶して和平プロセスの再開をドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に求めた北朝鮮側の声明に対してはコメントしなかった。

 またポンペオ氏は、河野外相と「建設的な会談」を行い北朝鮮に対する「最大限の圧力の維持」を協議したとツイッター(Twitter)で明らかにした。

 その後、ポンペオ氏は安倍晋三(Shinzo Abe)首相とも会談。安倍首相は、北朝鮮の核問題の解決は地域の安定のみならず世界にとって重要だと強調した。

■北朝鮮の批判を一笑に付す

 またポンペオ氏は都内で、2日間にわたる北朝鮮側との協議は「誠実」に行われ、進展をみせたと主張。米国が「強盗的」な態度を取ったとする北朝鮮の非難を一笑に付し、北朝鮮政府が「最終的な」非核化を実現した際に制裁を解除すると強調。

 北朝鮮は前日、協議について非常に否定的な受け取り方を示し、一方的な非核化という米国の尊大な要求は、和平プロセスの行く末を危うくさせていると警告していた。

 だがポンペオ氏は北朝鮮の軍縮を進める米国の努力は国際社会全体の支持を得ているとし、「もしこの要求がギャングのようならば世界全体がギャングになってしまう。なぜなら成すべきことが国連安全保障理事会(UN Security Council)において一致をみているからだ」と述べた。

 北朝鮮との協議は前進していると再び強調した一方でポンペオ氏は、北朝鮮の核ミサイル開発に対して科された厳しい制裁について、緩和に値する動きは何も起きていないと強調。

 ポンペオ氏は「北朝鮮の非核化に対する最終的かつ完全な検証があるまで、制裁は維持される」と述べた。さらに米国は北朝鮮側が要求する安全保障を提供するべく地ならししていくと付け加えた。

 非公式に取材に応じた米政府当局者は、厳しい言葉で反応を示すのは北朝鮮の交渉戦術だと指摘するものの、平壌で2日間にわたって繰り広げられた芝居じみたむつまじさは、両国間に横たわった深い溝を示すものとなった。(c)AFP