【7月8日 AFP】米ツイッター(Twitter)が、1日あたり100万以上の偽および不審なアカウントを使用停止にしていると、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が報じた。偽情報の拡散防止強化策の一環という。

 ポスト紙によると、2017年後半、ツイッター、フェイスブック(Facebook)、グーグル(Google)各社は、それまで懸念されていたよりはるかに多くの米国人が偽ニュースにさらされていると証言。以降、ツイッターの偽アカウント排除率は、以前の2倍以上になっている。

 2016年の米大統領選では、有権者の意見に影響を与える目的で、ロシアと関係のある偽アカウントが、事実に基づかない内容のツイートを送信していたとみられている。

 約3億3600万人のアクティブユーザーを持つツイッターは近年、偽情報を広めるために設定された、「ボット」と呼ばれる自動投稿プログラムや誹謗(ひぼう)中傷コメントを連発する「トロール(荒らし)」の拡散防止対策が不十分だとして、激しく非難されてきた。

 ツイッターはこれまで、サイトを悪用する恐れのあるアカウントも、「表現の自由」の名のもとに取り締まってこなかった。最近の偽アカウント排除の強化は、ツイッターのイデオロギーの転換を示している。

 ツイッターの信頼・安全担当のデル・ハーベイ(Del Harvey)副社長はポスト紙に対し、表現の自由と、他人の言葉を抑え込む潜在的表現の自由のバランスに関し、ツイッターは考えを変えつつあるとし、「もし人々が安全を感じられないなら、表現の自由に大きな意味はない」と述べた。(c)AFP