【14億分の1:中国事件簿】「美人看護師」で泌尿器科が「客引き」高額請求 貴州省の病院を捜査
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【7月8日 東方新報】中国・貴州省(Guizhou)遵義市(Zunyi)にある泌尿器科の欧亜男科医院に6月27日、詐欺の疑いで公安局の捜査が入った。病院は現在、診察を停止中だ。
警察によると、同病院は大量に人材を募集し、不特定多数の男性へチャットによって病院へ診察に来るように誘導していた。その過程でうそや誇大した病状を伝え、過度な治療を行うなどして金銭をだまし取っていたといい、公安局に通報が相次いでいた。警察が関係者の取り調べを続けている。
■医療知識ない「コンサルタント」、SNSの写真は「美人看護師」
以前、同病院で「インターネットコンサルタント」として働いていたという劉さんによると、中学校に在学中の2年前、同病院の「インターネットコンサルタント」募集の求人情報を見つけた。備考欄には、「最終学歴は中卒程度」。劉さんは、働きながらスキルを身に付けたいと思い応募した。
劉さんは翌日、病院で面接を受けた。中学卒業前だった劉さんは、仕事の経験も医療の知識もないが「コンサルタント」になれるか心配だと、担当者に正直に質問した。担当者は、「大丈夫。ゆっくり勉強していけばいいから」と劉さんに声をかけ、その翌日からの出勤が決まった。
劉さんら「インターネットコンサルタント」の事務所は病院内の一室に設けられ、15人ほどいた。各人がパソコンを1台ずつ与えられ、コンサルタントたちはそれぞれ責任者から微信(ウィーチャット、WeChat)のアカウントを与えられ、男女を問わずアカウントのアイコンは「美人」女性看護師の写真を使うように指示された。また、看護師の身分を疑われないために、ウィーチャットの「モーメンツ」には定期的に病院内での仕事や自分の生活に関する写真などを更新しなければならなかった。
毎日、事務所のパソコンに入っているソフトで市内の適当な場所を選んで、「付近の人」を調べ、男性のユーザーに友人申請を送り続けた。劉さんは、チャットを通じて患者に対し何らかのコンサルティングをするのだと思っていたが、担当部署の責任者は「相手にどんな問題があったとしても、重病の可能性をほのめかし、来院させることが目的だ」と説明した。
「コンサルタント」のほとんどに医学の知識がなかったため、問い合わせ内容に応じた模範回答をまとめたワードファイルがパソコン上に準備されていたので、相談を受けた際は「コピー&ペースト」するだけでよかった。患者を病院に誘うことができると、女性の「コンサルタント」が看護師の制服を着て入口で出迎えたという。
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