マンデラ氏独房で過ごす一夜に3300万円? 慈善オークション
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【7月5日 AFP】南アフリカの反アパルトヘイト(人種隔離)運動を率いた故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領が、18年間収監されていた刑務所の独房で一夜を過ごす権利が、慈善活動の一環で競売にかけられ、現在の入札額が30万ドル(約3300万円)に達している。
これは「ビニーズCEOスリープアウト(Vinnies CEO Sleepout)」という運動の、毎年恒例企画の一つ。経済的に余裕のある実業家が一風変わった場所で一夜を過ごすために支払った寄付金を、さまざまな慈善活動の資金に充てている。
南アフリカの民主化に努め、黒人として初めて同国大統領に就任したマンデラ氏は、27年間投獄されていた。うち18年間収容されていたのが、同国ケープタウン(Cape Town)沖のロベン島(Robben Island)にある刑務所だ。
現在この刑務所は博物館となり、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されている。
今回マンデラ氏生誕100周年を記念して、同氏がかつて収容されていた幅2.1メートル、奥行き2.4メートルのコンクリートの独房で一夜を過ごす体験が、チャリティーオークションにかけられている。
25万ドル(約2800万円)から始まったオンライン競売にはこれまでに3人が入札し、現在入札額は30万ドルに達している。競売は16日に終了する予定だ。
今回の落札金が贈られるのは、米ニューヨークで始まった、元受刑者が高等教育を受けられるよう支援するプログラム「プリズン・トゥー・カレッジ・パイプライン(Prison-to-College Pipeline、P2P)」。このプログラムは南アフリカでも、マンデラ氏の誕生日の7月18日から展開されることになっている。(c)AFP