英で重体の2人、ロシア人元二重スパイと同じ神経剤に
発信地:ロンドン/英国
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【7月5日 AFP】(更新)英イングランド南西部ソールズベリー(Salisbury)のロシア人元二重スパイが神経剤で襲われた現場に近い村で、新たに男女2人が重体となっている事件で、英警察は4日、2人も元二重スパイらと同じ神経剤「ノビチョク(Novichok)」にさらされたと発表した。
英国防科学技術研究所(Dstl)による分析で確認された。捜査は今後、警察の対テロ部門が率いることになった。
同部門トップのニール・バス(Neil Basu)氏は記者会見で「捜査チームの現時点の優先事項は、2人がこの神経剤とどのようにして接触したのかを明らかにすることだ」と述べた。
2人は6月30日、英南部ウィルトシャー(Wiltshire)州エイムズベリー(Amesbury)で具合が悪くなった。エイムズベリーは、3月4日にロシア人元二重スパイセルゲイ・スクリパリ(Sergei Skripal)氏とその娘ユリア(Yulia Skripal)さんが倒れたソールズベリーの場所に近い。
ただ、バス氏によると、これまでのところ、2人がノビチョクによって汚染された場所を訪れていた証拠は見つかっていないという。
ノビチョクは旧ソ連が開発した兵器級の神経剤。スクリパリ氏らに対する襲撃は欧米諸国とロシアが互いに外交官を追放し合うなど深刻な外交危機に発展した。(c)AFP