マレーシアのナジブ前首相、背任罪などで起訴 「政治的報復」と反発
発信地:クアラルンプール/マレーシア
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【7月4日 AFP】(更新)マレーシアのナジブ・ラザク(Najib Razak)前首相(64)が4日、巨額の賄賂を受け取ったとして汚職関連の罪で起訴された。前日に逮捕されていたナジブ被告は不正行為を否定しており、マハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)首相による「政治的報復」と反発している。
被告は政府系ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」に絡み、資金4200万リンギット(約11億6000万円)を着服した罪と背任の罪に問われ、いずれも最高刑は禁錮20年。マレーシアの首相経験者で起訴されて裁判を受けることになったのは初めて。
被告はこの日クアラルンプールの裁判所に出頭したが、検察側は罪の重大さを理由に本件を高等裁判所(High Court)に送致することを求めた。被告は4日この後、高裁で罪状認否をする見通しだ。
被告は一貫して汚職疑惑を否定しているが、5月に政権交代を実現したマハティール首相は徹底調査を表明し、就任直後に被告夫妻の出国を禁じていた。
被告側は3日遅く、起訴や捜査はマハティール氏側の「政治的な動機によるものであり、政治的な報復だ」と非難する声明を出した。(c)AFP