150m先から狙撃、比市長死亡 麻薬取引容疑者リストに記載
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【7月2日 AFP】フィリピンの首都マニラの南に位置するタナウアン(Tanauan)のアントニオ・ハリリ(Antonio Halili)市長が2日、市の式典に出席中に何者かに射殺された。警察が発表した。ハリリ市長の名前は、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領が先に公開した麻薬取引への関与が疑われる当局者リストに記載されていたという。
ハリリ市長が市役所で毎週行われる恒例行事に臨んでいた際、何者かが離れた場所から撃った銃弾1発が市長の胸に命中。搬送先の病院で死亡が確認された。
タナウアンのレナト・メルカド(Renato Mercado)警察署長はAFPに対し、約150メートル離れた場所から発砲されたと明かし、「発砲地点からの距離が桁外れで、一般人には無理。訓練を受けた狙撃手並みの技術だ」と話した。
ハリリ市長はかつて、ドゥテルテ大統領が掲げる犯罪および違法薬物を取り締まる強硬姿勢に同調していたが、昨年になって市長自身の名が、ドゥテルテ大統領が公開した麻薬取引関与容疑の当局者リストに記載された。
リスト公開後、ハリリ氏は警察の指揮権を剥奪されたが、麻薬とは一切関係ないと否定していた。
同国ではハリリ氏以外にも、同リストに名前が掲載されていた市長3人が射殺されている。うち1人は収監中、独房内で殺害されたという。(c)AFP