サメに餌やり、豪女性が水中に引きずり込まれる
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【7月1日 AFP】オーストラリア北西部のダゴン湾(Dugong Bay)で、サメに餌をあげようとした女性が指をかまれ、ワニも生息する水中に引きずり込まれる事故があった。女性がこの時の「恐ろしい瞬間」を地元紙に語った。
メリッサ・ブランニング(Melissa Brunning)さん(34)は5月下旬、キンバリー(Kimberley)のダゴン湾でヨットに乗り、集まってきたオオテンジクザメ4匹に手から餌をやろうとした。
ブランニングさんが6月30日夜に地元紙ウエストオーストラリアン(West Australian)に語ったところによると、強い顎と鋭い歯列を持つ体長2メートルのオオテンジクザメが、「電気掃除機のように」右手の人差し指に吸い付いたという。
ブランニングさんは「私と同じようにサメも驚いていたと思います...ものすごい圧力と骨から肉がそぎ落とされるように感じたとしか表現できません」と語った。引き上げられたときは、「指を失った」と思ったという。
豪テレビ局チャンネル7(Channel Seven)は6月30日、ブランニングさんが引きずり込まれる瞬間を撮影した動画を放送。ブランニングさんが悲鳴を上げながら水中に引きずり込まれると、乗組員や友人たちがあわててブランニングさんを引き上げる様子が捉えられていた。
ブランニングさんは複数の切り傷を負い、骨折と靱帯を損傷したほか、指の傷から感染症にかかったものの、奇跡的に指を失わずに済んだ。
ブランニングさんは「サメに落ち度は全くないが、さらに悪い状況になる可能性もあった」と話した上で、「海洋生物を尊重し、畏敬の念を抱いて見守り、手を出さない」ことを学んだと付け加えた。
ダゴン湾にはサメのほかに、海水と淡水が混ざる汽水域に生息し、最大で体長7メートル、体重1トン以上にまで成長することもあるイリエワニも生息している。(c)AFP