アフガン政府がタリバン攻撃再開 大統領は再停戦の「用意」も表明
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【7月1日 AFP】アフガニスタンの治安部隊は30日、アシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領が旧支配勢力タリバン(Taliban)に対する政府側の一方的停戦を終了すると宣言した後、同勢力に対する攻撃を再開した。
政府側の停戦は一度の延長を含めて18日間続き、うち3日間は、タリバンがイスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」明けの祭り「イード・アル・フィトル(Eid al-Fitr)」に合わせて実施した一方的停戦と重なった。ガニ大統領は記者会見で、停戦は「98パーセント成功」だったと述べた。
政府とタリバンの17年近い衝突において3日間戦闘が行われなかったのは今回が初めて。停戦の実現を受け、国内各地で人々が喜びに沸く光景が見られた。この間、タリバン戦闘員と治安部隊員が共にイードを祝い、抱き合ったり、一緒にセルフィー(自撮り写真)を撮ったりする姿もあった。
ガニ大統領は、今回の停戦により、タリバンの大半が平和を望んでいることが明らかになったとし、「今度はタリバンが前向きな反応を示す番だ」と表明。さらに「タリバン側の用意ができた時点で、いつでも停戦を延長する用意がある」と述べた。
政府側はタリバンにイード後の停戦延長を要請していたが、タリバン側はこれを拒否。先月下旬から戦闘地域に戻り、各地で攻撃を再開した。一連の攻撃により、多数の死傷者が出ている。(c)AFP