フランス憲法に文法ミス、60年越しの修正を右派議員ら要求
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【6月29日 AFP】60年前に制定されたフランス共和国憲法の条文に文法ミスがあるとして、右派の議員たちが修正を強く求めている。
仏国民議会では、超党派の委員会が憲法の改正手続きを進めている。
右派の民主独立連合(UDI)などの会派が反発しているのは、第5共和政に移行した1958年に改憲された現行憲法の第16条の条文だ。非常事態権限について規定した第16条には、「共和国の制度、国家の独立、領土の保全または国際協約の履行が脅かされた場合」との一節があるが、この「脅かされた」という形容詞が問題となっているのだ。
女性名詞が続いた後なので、正しくは「menacees」と書かなければならないが、条文には「menaces」という男性形の形容詞が誤って使用されている。
フランス法を公開している仏政府のデータベース「レジフランス(Legifrance)」では、この文法ミスを注釈でやんわりと指摘しているが、右派議員らは公式な修正を要求。28日の委員会では、この修正案は不採択となったものの、マルク・フェスニュー(Marc Fesneau)委員は「良い提案だ」と評価した。来月10日の委員会で再検討する方針だという。(c)AFP