【6月29日 AFP】タイ北部の洞窟に閉じ込められているサッカーチームの少年12人とコーチの捜索活動は28日、雨が断続的に降り続いて洞窟内が増水したため、水中の捜索が中断された。

 しかし、英国の洞窟ダイバー3人や米軍兵士を含む捜索チームは地上での活動を継続し、洞窟につながる別の入り口がないか、周辺を調べた。

 当局は、少年らが閉じ込められているとみられる場所の近くに新しいトンネルを掘るための産業用ドリルを準備。また別の入り口を調べるため、ドローンも使用された。

 在タイ米国大使館の報道官によると、米インド太平洋軍(USINDOPACOM)に所属する兵士が、パラシュート救助隊員や救助の専門家らとともに夜間に現場に到着した。

 11~16歳の少年らは23日、25歳のコーチと一緒に洞窟に入り、豪雨で洞窟の大きな入り口がふさがれたため出られなくなったとみられている。

 災害が発生したのはチェンライ(Chiang Rai)県にある国立公園内のタムルアン(Tham Luang)洞窟で、長さが10キロほどある。優秀なダイバーでも潜るのが困難なことで知られるほか、7月から11月の雨期には頻繁に浸水し、狭い通路は通り抜けられなくなることもある。

 洞窟内には空洞が複数あり、少年らは中央付近の大きな空洞部分にいるとみられている。(c)AFP/Sippachai KUNNUWONG, with Jenny Vaughan in Bangkok