ポーランド、「ナチス加担」主張禁じた法律改正 刑事罰を削除
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【6月28日 AFP】ポーランドは27日、ナチス・ドイツ(Nazi)によるホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)などの戦争犯罪について、ポーランドが加担したと主張することを禁じた法律を改正した。罰金や最大3年の禁錮を科す刑事罰を削除した。同法をめぐってはイスラエルが強く反発していた。
改正前の法律は今年2月に成立し、ポーランド国民または国家がナチスの犯罪に加担したと主張した者に刑事罰を科す内容だった。
だが右派のマテウシュ・モラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相は同日朝、予告なしに改正法案を議会に提出。刑事罰が「非常に大きな論争を巻き起こし、逆効果になり始めた」と指摘した。
法案は右派が多数を占める下院で賛成388、反対25、棄権5で可決された後、上院も通過し、大統領が署名して成立した。
これを受けて、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、ポーランドが「イスラエルと国際社会で混乱と不満を引き起こしていた条項の全面削除を決定したことに満足している」と歓表明した。(c)AFP