「大草原の小さな家」の著者名、米文学賞から外される 差別表現理由に
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【6月26日 AFP】テレビドラマにもなった米児童小説「大草原の小さな家(Little House on the Prairie)」の原作者、ローラ・インガルス・ワイルダー(Laura Ingalls Wilder)の名を冠した児童文学賞「ローラ・インガルス・ワイルダー賞(Laura Ingalls Wilder Award)」の名称が、「児童文学遺産賞(Children's Literature Legacy Award)」に変更されることが決まった。ワイルダーの作品内に差別的表現が含まれていることが原因だという。
米図書館協会(ALSC)によると、19世紀の米国の西部開拓期を描いたワイルダーの小説にみられる「固定観念的な見方の表現」が、包括性や一体性、尊重といったALSCの基本的価値観と矛盾していると判断されたという。
ワイルダーの作品に関しては「西部にいるのはインディアンだけで、人は誰も住んでいない」という表現など、米先住民や黒人に対する差別的な描写があるとの批判が古くからあったが、ワイルダーの著書は現在も出版されており、多くの人々に愛読されている。
ワイルダーの原作「大草原の小さな家」は1974年にメリッサ・ギルバート(Melissa Gilbert)主演でテレビドラマ化され、大人気を博した。(c)AFP