「双頭のワシ」ポーズ見せたスイス代表選手、出場停止免れる
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【6月26日 AFP】22日に行われたサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)のセルビア代表との一戦で、ゴール後にコソボを支持する「双頭のワシ」ポーズを見せたスイス代表のグラニト・ジャカ(Granit Xhaka)とシェルダン・シャキリ(Xherdan Shaqiri)が、出場停止を免れたことが明らかになった。
国際サッカー連盟(FIFA)は25日、ジャカとシャキリにそれぞれ1万スイス・フラン(約110万円)、シュテファン・リヒトシュタイナー(Stephan Lichtsteiner)に5000スイス・フラン(約55万円)の罰金を科すと発表した。
イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)に所属するジャカと、同リーグのストーク・シティ(Stoke City)に所属するシャキリは、それぞれセルビアの元自治州で1998~1999年に旧ユーゴスラビア軍とコソボ解放軍による衝突で多くの人が殺害され迫害を受けた、コソボにルーツをもっている。
双頭のワシは2008年に独立を表明したアルバニア国旗に描かれているマークで、このマークをコソボは独立の象徴として捉えているが、セルビア側は独立を認めていない。
2-1で勝利した一戦での選手たちのゴールパフォーマンスは、セルビアの人々を激高させた。
FIFAはスタジアムで政治的メッセージを発信することは禁止しており、選手たちが出場停止になる恐れもあった。
しかし、FIFAは「フェアプレーの精神に反する行為だった」とし、罰金だけを科した。
セルビアサッカー協会(FSS)のスラビサ・コケーザ(Slavisa Kokeza)会長とムラデン・クルスタイッチ(Mladen Krstajic)監督も、試合後のコメントによりそれぞれ5000スイス・フランの罰金を命じられた。(c)AFP