【6月24日 AFP】トルコで24日、大統領選と総選挙の投票が始まった。経済的な混乱の高まりから再選を目指す現職のレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領(64)の人気に陰りが出ている一方、野党勢力は盛り返しを見せている。

 エルドアン氏は2002年の総選挙で自身が率いるイスラム系の公正発展党(AKP)が勝利して以来、政教分離の世俗主義を長年掲げてきたトルコにおいて歴史的な転換を進めてきた。ただ、人権弾圧や独裁的な政治手法は批判の的となっている。

 現地時間午前8時(日本時間午後2時)に始まった投票は午後5時(日本時間午後11時)に締め切られて即日開票され、深夜にも大勢が判明する見込み。有権者は約5600万人で、大統領選と総選挙のダブル選挙は同国史上初めてとなる。

 エルドアン氏は自身が大統領選1回目の投票で過半数の票を獲得し、AKPが総選挙で過半数の議席を獲得することを目指している。ただ、大統領選では世俗主義の野党・共和人民党(CHP)のムハレム・インジェ(Muharrem Ince)議員が大型集会に数十万人規模を動員するなど精力的な選挙活動を展開し、総選挙でも野党連合が結束を強めていることから、エルドアン氏の目標達成は不透明な状況となっている。(c)AFP/Stuart WILLIAMS