2連敗の韓国指揮官、苦戦の要因に「構造的な問題」
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【6月24日 AFP】23日に行われたサッカー杯ロシア大会(2018 World Cup)のメキシコ戦に敗れ、グループリーグ突破の可能性は残るものの厳しい状況に立たされた韓国の申台龍(Tae-Yong Shin、シン・テヨン)監督が、苦戦の要因について、韓国のサッカー界には看過できない問題がいくつもあると話している。
申台龍監督は「われわれは構造的な問題を抱えている。国内リーグをレベルアップさせる方法や、若い選手の育て方を考えなくてはならない。われわれには経験が足りない。これは一朝一夕で解決できるものではない」と話した。
この試合、チャンスはつくっていた韓国だったが、前半途中に張賢秀(Hyun-Soo Jang、チャン・ヒョンス)の明らかなハンドで今大会14個目のPKを与え、これをカルロス・ベラ(Carlos Vela)に決められて先制を許すと、試合の流れはメキシコへ。そして後半途中、ハビエル・エルナンデス(Javier Hernandez)に追加点を決められて勝利は厳しくなった。
エースの孫興民(Heung Min Son、ソン・フンミン)は終了間際に強烈なゴールを挙げて一矢を報いたが、試合終了後には涙を流した。この日の韓国は、最前線に入った孫興民にあまりにも多くのことを求めすぎていた感があり、相手守備陣を打ち破るためのサポートも少なく、孫が孤立する場面も目立った。
それでも申台龍監督は「われわれの選手は後悔のない試合をしてくれたと思う。全員が一つになり、最後の1分まですべてを出し尽くした。最後の最後まで全力を尽くした選手たちには本当に心から感謝したい」と話した。
孫のゴールはまったく無意味というわけではなく、グループのもう1試合でドイツがスウェーデンから土壇場での勝利を収めたため、韓国はグループ最終戦で前回王者のドイツを破り、さらにスウェーデンがメキシコに敗れれば、条件次第では決勝トーナメントに勝ち進むことができる。もちろん、ここまで2試合で勝ち点0のチームがそれを成し遂げるには、奇跡的な巻き返しが必要になる。(c)AFP