ジョギング中に国境越えカナダから米国に、仏女性2週間拘束される
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【6月23日 AFP】(更新、写真追加)カナダ西部ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州で、母親を訪問していたフランス人女性(19)が、海岸をジョギング中にうっかり米国との国境を越えたため、米国内の収容施設に約2週間拘束された。カナダ放送協会(CBC)が22日、報じた。
セデラ・ロマン(Cedella Roman)さんはCBCのインタビューで、先月21日に同州ホワイトロック(White Rock)南部の国境を越え、米国ワシントン州内に入ったと語った。
ロマンさんは潮が満ちてきたために引き返したが、途中で風景写真を撮るために一度立ち止まった。その後帰ろうと向きを変えたところで、米国の国境警備隊員2人に取り押さえられた。隊員2人は、ロマンさんが不法に国境を越え、(その様子は)監視カメラに捉えられていると告げたという。
ロマンさんは「故意に国境を越えたのではない、なにが起こっているのか理解できない」と隊員の1人に訴え、警告の標識なども見かけなかったと反論したが、その時は状況がさらに悪化するとは思っていなかった。「国境を越えてしまったけれど罰金を科されるか、カナダに戻れと言われるか、警告を受けるかのどれかだろうと考えていた」という。しかし母親のもとを訪れ、英語を勉強するためにカナダを訪問していたロマンさんは身分証明書を所持しておらず、事態は複雑化した。
ロマンさんは国境警備隊によって、現場から南に200キロ離れた、国土安全保障省が管轄するタコマ・ノースウエスト・ディテンション・センター(Tacoma Northwest Detention Center)に移送された。ロマンさんは「おりのついた車両に乗せられ、施設に連れていかれた」「アクセサリーなどの所持品を全て取り上げられ、全身を調べられた」と証言。
収容施設に到着したとき、ロマンさんは母親に連絡した。母親はすぐにロマンさんのパスポートと就学許可証を持って収容施設を訪れたが、係員は、許可証についてカナダ当局の確認を取らなければならないと述べたという。結局、ロマンさんは問題が全て解決しカナダに戻ることを許されるまで、約2週間拘束されていた。
母親は、今回の出来事は明確な標識などがなかったことで起きたとし、「まるでわなのよう…誰でも国境でこのように捕まる可能性がある」と主張した。
米移民税関捜査局(ICE)はCBCに対し、ロマンさんが6月6日に釈放されたと認めたが、ICEもカナダの移民当局もプライバシーに考慮しコメントを控えている。また米税関国境警備局(CBP)の報道官はCBCに対し、正式な通関場所を通過せずず、検査もなしに入国した人物は誰でも不法に国境を越えたことになり、拘束されるとして、このことは不注意で国境を越えたかどうかに関係なく適用されると述べた。(c)AFP