移民の子らの保護施設で虐待や規定違反横行か 米調査報告
このニュースをシェア
【6月21日 AFP】米政府が移民の子らの収容を委託している保護施設10か所以上で、虐待や規定違反の疑いが後を絶たないことが、20日に発表された報告書で明らかになった。
ニュースサイトのテキサス・トリビューン(Texas Tribune)と調査報道センター(CIR)による共同調査の報告書は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が移民政策を転換し、対メキシコ国境での移民親子引き離しを停止する大統領令に署名した同日に公開された。大統領はこの政策をめぐり、国内外から激しい非難にさらされていた。
報告書は政府などの調べに基づいてまとめたられたもので、移民の子らを長期にわたって保護する民間施設で発生したとされる身体的・性的虐待や、子どもの安全とケアに関する基準違反が記されている。
テキサス州の監査員らからは、けがや病気の放置、投薬ミスといった事例が指摘されている。
報告書によると、難民再定住事務所(ORR)と契約を結んだ70以上の民間団体が移民の子らを収容。その大半が宗教団体や非営利団体で、単身で米国入りしたり、移民当局によって親から引き離されたりした子らが身を寄せている。
2014年以降、13施設に対して深刻な違反が指摘されたにもかかわらず、ORRとの契約解除に至ったのはわずか2施設にとどまっているという。(c)AFP