【6月20日 AFP】テリーザ・メイ(Theresa May)英首相の暗殺を計画していたとして、昨年逮捕されたイスラム過激派の男の公判が19日、ロンドンの裁判所であり、検察側は被告が刃物や爆発物を使った襲撃を企て、「首相の首を切り落とす」つもりだったと明らかにした。

 マーク・ヘイウッド(Mark Heywood)検事は中央刑事裁判所(Old Bailey)で、ナーハミー・ザカリヤ・ラーマン(Naa'imur Zakariyah Rahman)被告(20)が逮捕前、覆面の捜査官と行ったチャットの内容などを説明。被告がメイ首相がダウニング街(Downing Street)の首相官邸前で会見を行う際に攻撃を仕掛け、「大きなニュース」になろうとしていたことなども明らかにした。被告は自爆死する覚悟だったという。

 被告は逮捕前、覆面の捜査官とのチャットで、襲撃について、官邸の入り口に全速力で突進することや、「彼女(メイ首相)の首を切り落とす」のが最大の目標であることなどを伝えていた。

 被告は昨年11月、攻撃を実行する数日前に逮捕された。検察によると、友人とイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の「ゆがんだイデオロギー」を共有していたという。

 ラーマン被告はテロ行為準備罪に問われているが、起訴内容を否認している。(c)AFP