パンクな街にグーグルは要らない、再開発に反対運動 独ベルリン
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【7月8日 AFP】韓国のソウルやイスラエルのテルアビブ(Tel Aviv)など、各地のグローバル都市は両手を広げてグーグル(Google)を受け入れてきた。だが、自由な気風にあふれる独ベルリンのクロイツベルク(Kreuzberg)地区は、米シリコンバレー(Silicon Valley)の大企業によるジェントリフィケーション(再開発による地区の高級化)計画に反旗を翻した。
グーグルは現在、かつての工業用建物を、欧州最新拠点となるベルリン事務所にすべく改築している。広さは3000平方メートルで、自社オフィスの他、企業、カフェ、コワーキングスペースが入居する予定だ。
だが、今年末にオープン予定のこの「キャンパス」の建設現場で、「失せろ、グーグル」と銘打った反対運動が、毎月のデモを始めた。あらゆる公共の場の壁には他のポスターや落書きを覆うように、このストレートなスローガンが書かれている。
「グーグルは非常に暴力的で尊大な超巨大企業で、監視社会を基盤にしたビジネスモデルを構築している。ここに拠点を設置することはクレージーで危険なことだ」。反対運動のリーダーを務めるハッカーは、ラリー・ページブランク(Larry Pageblank)という仮名を名乗り、怒りをあらわにしながらそう語った。
ベルリンは流行に敏感な人々が集まり、アパートの価格は上昇する一方だ。クロイツベルクはかつては労働者階級の街だったのに「ジェントリフィケーションで高級化されて価格上昇が加速し、すでに多くの人が追い出されている」と、ページブランク氏は熱弁した。