【6月15日 AFP】胸部に装着されたタブレットを通じて2種類の言語を話し、算数を教えてくれて、ジョークも言い、子どもたちと触れ合うことができる。中国の最新ロボットは、子どものベビーシッター代わりになることで親のニーズを満たしてくれる。

 ヒト型ロボット「iPal」は、上海(Shanghai)で今週開催された「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー・アジア(Consumer Electronics Show Asia)」で発表された最新技術の一つ。一人っ子の教育ツールや友達にもなり、親に安心感を与えてくれる。

 iPalは5歳児ぐらいの身長で、車輪によって動いたり踊ったりできるほか、顔認識技術を使って子どもの様子を追うこともできる。スマートフォンのアプリとリンクすれば画像を見たり音を聞いたりすることもでき、親は離れた場所からでも子どもに話しかけたり、監視したりできる。価格は1体9000元(約16万円)。

 中国では何十年も続いた「一人っ子政策」の影響で、若い共働きの夫婦にとって子どもや高齢者の世話は、親戚の助けなしでは大きな負担になる。夫婦が子どもを2人までもうけることが認められたのは2016年からだ。

 一方、中国政府は「メイド・イン・チャイナ2025」計画の一環で、人工知能(AI)の開発に人材と資金を投じている。iPalは最新の家族向けヒト型ロボットだが、ヒト型ロボットとしては他に2015年に発売されたソフトバンク(SoftBank)の「ペッパー(Pepper)」がある。(c)AFP/ Kelly WANG