ロシアのドーピング暴露の独記者、W杯取材せず 「安全上の懸念」
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【6月14日 AFP】ドイツ公共放送ARDは13日、翌14日開幕のサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)について、ロシアの組織的ドーピング問題を暴いたハイオ・ゼッペルト(Hajo Seppelt)記者は安全上の懸念から現地取材に加わらないと発表した。
ゼッペルト記者に対しては当初、W杯開催国のロシアがビザ(査証)発給を拒否。しかし国際サッカー連盟(FIFA)がロシア側に報道の自由の重要性を強調するなど、国際的な圧力が高まったことを受け、ビザは後に発給された。
ARDの発表によると、ドイツ治安当局が現状評価を行ったところ、ゼッペルト氏のロシア入りは危険との判断が下ったという。
またARD代表らがハイコ・マース(Heiko Maas)外相と協議した際、外務省も情報機関と同様の懸念を示したとされる。
強大な権力を持つロシア連邦捜査委員会は、同委員会が独自に行っているドーピング疑惑の調査でゼッペルト氏が重要な証人になるとして、同氏の入国時に事情聴取する方針を示唆していた。(c)AFP