独裁者を「事実上ハグ」 仏外相、不安定化招くトランプ流外交術に懸念
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【6月13日 AFP】フランスのジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)外相は13日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がわずか数日のうちに、歴史的に同盟関係にある国々との関係を悪化させた一方、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長とは「事実上ハグを交わした」として、「不安定化をもたらす」同大統領の外交政策を批判した。
ルドリアン外相は、12日の歴史的な米朝首脳会談について「疑いの余地なく一歩前進」と評価する一方、トランプ大統領の外交術に懸念を表明。
仏テレビ局「CNews」に対し外相は、「たった1日の間にトランプ大統領は、歴史的な同盟国であるカナダの(ジャスティン・)トルドー(Justin Trudeau)首相を攻撃し、ケベック(Quebec)州でのG7(先進7か国首脳会議)後に同盟諸国を捨てた。そして次の日には、数日前までは完全に対立しているとしていた共産主義専制国家の独裁者と事実上ハグを交わした」と指摘した。
続けて外相は、「われわれは不安定な状況下にある」と述べ、「トランプ大統領は先の戦争後に構築された多国間協調主義の手段を徐々に解体すると決めた。現在は不確実性とリスクをはらむ時期であり...米国は自らのパワーの内に閉じこもっている」と語った。(c)AFP