【6月24日 AFP】中国では乱開発によって自然が片隅へと追いやられつつあるが、そうした中、いつの間にか未開拓の地に戻ってしまったかのような地方の村がある。

 シェンシャン(Shengshan)島の後頭湾(Houtouwan)村は、かつて漁村として栄えていた。だが、今では誰もいなくなり、急な斜面に張り付くように立っている頑丈なレンガ造りの家を、青々とした植物が完全に覆ってしまっている。

 村を再び征服した植物を唯一煩わせるものは、観光客の一団だ。東シナ海を臨むおとぎ話のような村を見ようと、140キロ離れた上海からやって来る。

 後頭湾村は1950年につくられ、豊かな水産資源により何十年も繁栄していた。だが、漁に大きな船舶が使われるようになると村の港は小さすぎ、漁船は近くの港に移された。(c)AFP