【6月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、俳優のロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)さんが米演劇界で最高の栄誉とされるトニー賞(Tony Awards)の授賞式で自身をののしったことを受けて、ツイッター(Twitter)で反撃した。

 トランプ氏は「ロバート・デ・ニーロ、IQ(知能指数)が超低いこの人物は映画の中で本物のボクサーに頭を何発も殴られてきた」「昨夜彼を見たが、彼は本当に『パンチドランク』なんじゃないかと思った」とツイートした。

 ボクサー、ジェイク・ラモッタ(Jake LaMotta)さんの半生を描いた伝記映画『レイジング・ブル(Raging Bull)』(1980年)でラモッタさん役を演じ、アカデミー賞(Academy Awards)の主演男優賞に輝いたデ・ニーロさんは10日、トニー賞の授賞式でトランプ氏を非難し、スタンディングオベーションを浴びた。

 デ・ニーロさんはニューヨークのラジオシティ・ミュージックホール(Radio City Music Hall)に集まった観衆に向かって「一つだけ言わせてくれ――くたばれトランプ!」と言って拳を天に突き上げた。「もう『打倒トランプ』じゃ足りない。『くたばれトランプ!』だ」

 授賞式を数秒遅らせて生中継していたCBSは、デ・ニーロさんのののしり言葉をピーという音で消した。

 トランプ氏はデ・ニーロさんの攻撃に対し、自身の政権下における経済の好調さを強調して反撃した。「(デ・ニーロさんは)雇用が過去最良で経済も過去最高、多くの企業がわが国に戻ってきていることを分かっていないんだろう」「目を覚ませ、パンチー(試合でたくさん殴られてふらふらになったボクサーのこと)!」 (c)AFP