【6月12日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は使い終わった文書を破り捨てる癖があるため、ホワイトハウス(White House)の記録係は破られた紙をテープで貼りつけて保管することを強いられている。米政治専門サイト「ポリティコ(Politico)」が報じた。

「まったく狂気の沙汰だと思った。彼は紙を細かく破ったんだ」。ホワイトハウスの記録管理部門に勤めていたソロモン・ラーティ(Solomon Lartey)氏はそう明かしている。

 米国の大統領記録法では、メモや手紙、電子メールを含めて、大統領が関わったいかなる文書も歴史的文献として国立公文書館(National Archives)で保管することが義務づけられている。

 しかし、トランプ氏は決まって、使った紙を真ん中から裂いたり、紙吹雪のような細かい紙片にまでちぎったりするため、トランプ氏の就任当初、記録係にとって大きな悩みの種になった。

 ラーティ氏によると、記録管理部門の職員全員が、文書をセロハンテープでつなぎ合わせる作業をする羽目になったという。

 ポリティコによれば、ホワイトハウスの職員たちが大統領執務室(Oval Office)やレジデンスで破り捨てられた書類を回収。それを記録係らが「ジグソーパズルのように」組み合わせていた。

 これまでに大統領が破り捨てた文書には、走り書きのある新聞記事、招待状、手紙などがあり、民主党のチャールズ・シューマー(Charles Schumer)上院院内総務からの手紙も同じ運命をたどったという。(c)AFP