「独身理由に銀行融資拒否」と中国の起業家 人民銀が指導を約束
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【6月12日 CNS】中国政府の意見投稿サイトに「銀行が独身の創業者に融資してくれない」との訴えが寄せられたのに対し、中央銀行の中国人民銀行(People's Bank of China)は、「当行は独身者に融資を禁止する方針は採っていない。金融分野での消費者の利益保護を非常に重視しており、金融機関に対しても、法律法規に則り消費者の利益を侵すことのない経営を求める」との見解を発表した。
中国政府のサイトには、雲南省(Yunnan)在住の起業家が「私は2014年に『障害者の起業奨励政策』に基づき、養殖事業を始めた。しかし今に至るまで補助金、支援、融資は受けられず、全て自力でやっている。特に融資に関しては、銀行に『離婚も含め、独身者には融資しない』と言われた。これは独身者差別ではないか。独身は個人の責任とは言い切れないさまざまな要素がある。独身者も既婚者と同様の機会を得られるべきだ」と投稿した。
また、別の内モンゴル(Inner Mongolia)在住の経営者も「自分は畜産業を手掛け、今は1万頭以上の家畜を育てるまでに成長させた。しかし、銀行は私が独身であることを理由に金を貸してくれず、資金繰りにいつも頭を悩ませている」と訴えている。
人民銀のコメントは、これらの訴えに返答したもので、同行は「多くの金融機関は、サービス改善に取り組んでいるが、一部の銀行やスタッフはまだ意識が足りない。今後、監督を強化する」とも記載した。(c)CNS/JCM/AFPBB News