不首尾に終わったG7、米が加首相を批判「背中を刺したも同然」
発信地:ワシントンD.C./米国
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【6月11日 AFP】カナダで開催された先進7か国(G7)首脳会議(サミット)が惨たんたる幕切れを迎えたことについて、米国は10日、ジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)加首相が「われわれの背中を刺した」も同然だとしてカナダを非難した。これに対し他の参加国は、責任があるのは米だと訴えた。
トルドー首相は記者会見で、鉄鋼・アルミニウム輸入関税発動を正当化するために国家安全保障を持ち出すというトランプ大統領の決断は「侮辱的とも言える」と発言していた。
これに反発したトランプ氏は、サミットの共同コミュニケ(合意文書)が公表された数分後に、同文書を承認しないよう米政府代表団に指示したとツイッター(Twitter)で明かした。
トランプ政権は翌10日も、米メディア上で批判を展開。トランプ政権の経済顧問で、国家経済会議(NEC)委員長のラリー・クドロー(Larry Kudlow)氏はCNNの報道番組「ステート・オブ・ザ・ユニオン(State of the Union)」で、トルドー首相が「本当にわれわれの背中を刺したようなもの」であり、「G7全体に大損害を与えた」と不快感をあらわにした。
また「Foxニュース・サンデー(Fox News Sunday)」に出演したピーター・ナバロ(Peter Navarro)大統領顧問もクドロー氏に同調し、「トランプ大統領と不誠実な外交を行い、去り際に背中を刺そうとするような外国首脳には、地獄に特別な場所が用意されている」と述べた。(c)AFP/ W.G. Dunlop