【6月10日 AFP】イラク国旗を掲げ200万バレルの原油を積んだタンカーが8日夜、同国南部バスラ(Basra)から1991年以降初めて米国に向け出発した。イラク石油省9日、発表した。

 イラクはサダム・フセイン(Saddam Hussein)大統領による独裁政権下でイラン・イラク戦争(1980~1988年)を戦い、1990年にはクウェートに侵攻して米軍主導の多国籍軍に撃退された。2003年には米軍主導の有志連合軍が進攻したイラク戦争があった。

 イラク戦争後の混乱は長期間続き、3年におよんだイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」との戦闘で最高潮に達した。インフラも大きな打撃を受けているが、歳入の99%を石油に依存するイラク政府は石油と天然ガスの増産を図っている。石油輸出国機構(OPEC)加盟国中第2位の産油国であるイラクは、1530億バレルの確認石油埋蔵を誇る。(c)AFP