ソマリア、アルシャバーブ掃討作戦で米特殊部隊員1人死亡
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【6月8日 AFP】ソマリア南部ジュバランド(Jubaland)で8日、米軍などから成る多国籍部隊が攻撃を受け、米特殊部隊員1人が死亡、米兵4人とソマリア兵1人が負傷した。米軍当局者らが明らかにした。
部隊はソマリア兵、ケニア兵、米兵合わせて約800人で構成され、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のイスラム過激派組織アルシャバーブ(Al-Shabaab)の掃討作戦に従事していた。
米アフリカ軍(AFRICOM)によると、部隊は「午後2時45分(日本時間同8時45分)ごろ、迫撃砲と小火器による攻撃を受け、米兵1人が死亡したほか、米兵4人とパートナー軍の兵士1人が死亡した」という。
軍当局者はAFPに対し、死亡した米兵は特殊部隊員だと明らかにしたが、まだ遺族に通知していないとして詳細は明かさなかった。
AFRICOMは作戦の目的について、「紛争地域からアルシャバーブを一掃し、アルシャバーブの支配から村落を解放し、ソマリア政府による治安維持と統治の範囲拡大を目的とした恒久的な前哨基地を築く」ことだと説明。「米軍はこの作戦においてアドバイスと支援、空からの監視を実施した」と述べた。
米兵500人以上が「アフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)」と、ソマリアの治安部隊の対テロ作戦に協力しており、ソマリア全土のアルシャバーブの訓練基地への急襲やドローンを使った攻撃を頻繁に実施してきた。
ソマリアでは昨年も、米海軍特殊部隊「シールズ(SEALs)」の隊員1人が夜襲作戦で死亡。同国で米軍に戦死者が出たのは、18人が死亡し映画『ブラックホーク・ダウン(Black Hawk Down)』の題材となった1993年の「モガディシオの戦闘(Battle of Mogadishu)」以来のことだった。
アルシャバーブは2007年以降、国際的な支持を得たソマリア政府の転覆を目的に戦闘を行っている。(c)AFP