カナダ首相、NAFTAめぐる米の2国間協定構想を拒否
発信地:オタワ/カナダ
このニュースをシェア
【6月7日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は6日、北米自由貿易協定(NAFTA)を破棄し、2国間貿易協定を締結するという米国の提案を拒否する立場を示した。
トルドー首相は保守党の議員総会に出席する前、記者団に対し、「われわれはこれまで、(ドナルド・トランプ〈Donald Trump〉米)大統領が現行の3か国によるNAFTAではなく2国間協定に関心がある、あるいは思いを巡らせていると話すのを、さまざまな場で耳にしてきた」と指摘。
その上で「実際のところ、カナダ、メキシコ、米国のそれぞれにとって、3か国方式の方がより有利であるというのが、カナダの一貫した立場だ」と明言した。
トランプ大統領は、米国にとって好ましくないとしてNAFTAを批判し、20年以上前に発効した同協定の再交渉を推進。3か国は昨年8月以降、協議を行ってきた。
だが、北米産自動車に占める米国製部品の割合の拡大や、協定持続に5年ごとの更新を必要とする条項の新設など、より有利な条件を求めるトランプ氏に応じる取り組みの中、交渉は泥沼化している。
トランプ政権の経済顧問トップであるラリー・クドロー(Larry Kudlow)国家経済会議(NEC)委員長は5日、2国間貿易協定の構想を前日にカナダ高官に示したと述べ、この案を推進するため返答を待っているところだと表明していた。(c)AFP