【6月6日 AFP】在アルゼンチンのイスラエル大使館は5日、サッカーアルゼンチン代表リオネル・メッシ(Lionel Messi)に対して詳細不明の脅迫があったと言及し、エルサレムで予定されていたイスラエルとアルゼンチンの国際親善試合が中止になったと発表した。

 この試合は当初、W杯に向けた強化試合として9日に行われる予定だったが、パレスチナサッカー協会(PFA)の抗議もあり、開催が不確かな状況になっていた。

 イスラエル大使館は声明の中で「残念ながら、イスラエルとアルゼンチンの試合が中止になるということをお知らせしなければならない」と発表し、メッシに対する「脅迫や挑発」があったことについても言及している。

 地元メディアは5日の早い時間帯にこの一戦が中止になるようだと報じており、今回の決定によりアルゼンチンにとって2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)前最後のテストマッチの機会が失われることになった。

 アルゼンチンのホルヘ・サンパオリ(Jorge Sampaoli)監督は先週、イスラエルに向かわなければならない不安を明かし、「スポーツ的な観点から言えば、私はバルセロナで試合を行いたかった。しかし、これが現実だ。われわれはイスラエルに移動して試合を行い、そこからロシアに向かわなければない」と話していた。

 2日、PFAのジブリール・ラジューブ(Jibril Rajoub)会長はメッシに対してエルサレムでの試合に出場しないよう促し、仮にそうならなかった場合は、メッシのユニフォームを燃やすようファンに求めていた。

 ラジューブ氏は「この試合は政治的な手段になった」「イスラエル政府は、この試合がエルサレムで行われるということを主張することで、政治的な意味を持たせようとしている」と語っていた。(c)AFP