【6月5日 CNS】5月29日に公表された「日本経済青書:日本経済と中日経済貿易関係研究報告(2018)」によると、2017年の中日貿易総額は33兆3400億円で、日本円換算では過去最高額となった。ただし日本からの対中直接投資比率は小さく、拡大の余地も大きい。

 青書は、中国社会科学院(Chinese Academy of Social Sciences)日本研究所と社会科学文献出版社が共同でまとめた。2016年の日本の対中直接投資額は86億3000万ドル(約9400億円)で、日本の対外投資総額の5.1%にとどまり、東南アジア諸国連合(ASEAN)(6.3%)、米国(30.7%)、欧州(43.3%)のいずれをも下回った。

 青書は、日本企業の対中直接投資意欲は高く、今後も投資が拡大すると指摘している。一方で、日本の対中直接投資の問題点として、人件費の上昇を挙げた。1995年から2012年にかけて、中国の都市労働者の賃金水準は9倍以上、年平均で10%のペースで上昇している。(c)CNS/JCM/AFPBB News