米朝首脳会談に備えるシンガポール、会場予想のホテルは既に予約でいっぱい
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【6月3日 AFP】今月12日に行われる予定の歴史的な米朝首脳会談を前に、シンガポールではホテルの部屋が予約で埋まり、警察は市街の警備の準備に追われ、数千人のジャーナリストたちが、近年で最大の報道合戦のために同国に向かおうとしている。
政府高官らは米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長の首脳会談を何とかして実現させようと尽力している。
既に一度、トランプ大統領が中止を発表した米朝首脳会談は、もし本当に実現するのであれば、穏やかな都市国家であるシンガポールが、近年で地政学的に最も重大な出来事の一つとなる米朝首脳会談の舞台となる。
米朝それぞれの代表団とその警護は大規模のものになることが予想される。しかしそれは、シンガポールに押し寄せようとしているメディア関係者の数に比べるとかすんでしまうかもしれない。
匿名でAFPの取材に応じた情報筋によれば、約3000人がメディアとして取材申請する見込みだという。
大規模な報道合戦の予兆として、フラトンホテル (Fullerton Hotel)では先週すでに、首脳会談の下準備をしているとみられる、金委員長の側近とされ首席補佐官にあたる金昌善(キム・チャンソン、Kim Chang Son)書記室長の姿を捉えようと、複数の記者たちが張り付いていた。
また、首脳会談の会場になると予想されているいくつかのホテルは、既にほぼ予約で埋まっているという。そうしたホテルの中で有力候補とみられているのは、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と台湾の馬英九(Ma Ying-jeou)総統(当時)の首脳会談が行われた五つ星のシャングリラ・ホテル(Shangri-La Hotel)だ。
さらに、あるバーではトランプ大統領と金委員長をテーマにしたカクテルが作られる光景も見られた。(c)AFP/Elizabeth Law