対北朝鮮制裁は当面継続、日米韓防衛相会談で米国防長官
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【6月3日 AFP】米国のジェームズ・マティス(James Mattis)国防長官は3日、アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ、Shangri-La Dialogue)に合わせてシンガポールで開かれた日米韓防衛相会談で、北朝鮮が非核化に向けた「不可逆的な」措置を取らない限り制裁を緩和することはないと述べた。
マティス氏は「非核化に向けた検証可能かつ不可逆的な措置を取らない限り、北朝鮮が(制裁の)緩和を受けることはない」と述べ、国際社会が当面の間、国連安全保障理事会(UN Security Council)の対北朝鮮制裁を継続することが重要だとの考えを示した。「このような時期だからこそ、われわれは平和を守るための最善策として防衛協力の一層の強化に向けてしっかりと取り組んでいく」
米朝はいずれも非核化を支持しているが、「非核化」に対する両国の認識の違いが6月12日に開催予定の米朝首脳会談の大きな障害になっているとみられている。
米政府は北朝鮮に対し、制裁緩和・経済支援と引き換えに、全ての核兵器を検証可能な方法で速やかに放棄することを求めている。しかし専門家らによると、北朝鮮は米国が金正恩政権を転覆させることはないという「体制保証」のお墨付きを与えない限り、核兵器を手放すつもりはないという。
マティス氏は「交渉への道のりは、精いっぱい良く言っても困難なものになるだろう」「こうした重要な時期においては、われわれ国防相が連携して強い防衛スタンスを維持し、外交官らが強い立場から冷静に交渉できるようにしなければならない」と述べた。(c)AFP