【6月3日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で2日、イスラエル軍による銃撃を受け死亡した女性医療ボランティアのラザン・ナジャール(Razan al-Najjar)さん(21)の葬儀が行われ、多数のパレスチナ人が集まった。

 ナジャールさんはガザの保健当局から派遣されたボランティアで、1日に南部ハンユニス(Khan Yunis)付近で胸部を撃たれて死亡した。

 葬儀には血の付いた白衣を手にしたナジャールさんの父親や医療関係者が参列し、集まった人々からはイスラエル軍への報復を求める声が上がった。

 ガザでは3月30日以降、1948年のイスラエル建国で故郷を追われたパレスチナ難民の帰還を求める大規模なデモが続いている。

 パレスチナ医療救援協会(Palestinian Medical Relief Society)によると、ナジャールさんは負傷したデモ参加者の応急処置に当たっていた際に撃たれ、救助に当たっていた別の3人も撃たれた。

 パレスチナ医療救援協会は声明で「医療関係者への銃撃はジュネーブ条約(Geneva Conventions)違反の戦争犯罪だ」と非難。ガザにおけるイスラエルの人道法違反に国際社会が早急に対応するよう訴えた。

 ナジャールさんも含め、ガザでは3月末以降イスラエル軍の銃撃を受けるなどして123人が死亡した。(c)AFP