【6月3日 AFP】女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は2日、全仏オープンテニス(French Open 2018)のシングルス4回戦で激突することが決まったマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が出版した本は「流言」で「必ずしも真実ではない」と語った。

 シャラポワは「アンストッパブル(Unstoppable: My Life So Far)」と題された自伝の中で、自身は2004年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)決勝後にセレーナが泣いているのを聞いてしまって以来、同選手から嫌われるようになったと主張している。

 これについてセレーナは、第11シードのユリア・ゲルゲス(Julia Goerges、ドイツ)を6-3、6-4で下したこの日の試合後、「あの本は100パーセント流言。少なくとも私が読んだ箇所と発言の部分についてはそうだし、それには少しがっかりしている」と語った。

「これまでも負けた後にロッカールームで泣いたことは何度もあるし、多くの人がそうするのを私自身も見てきた。いたって普通のことだと思う。それにあれはウィンブルドンの決勝なんだから、逆に私が涙を流していなかったら、それはそれでショッキングだと思うけど」

「あの本は私について多く触れていたけど、正直に言って驚かされた。『ああ、そうなの』と思ったけど、自分のことを読むなんて予想していなかった。それに、あの内容は必ずしも真実ではない」

 今回の4回戦は2人にとって2016年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)以来の対戦となる。四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇るセレーナは、シャラポワとの通算成績で19勝2敗と圧倒しており、2004年のウィンブルドン決勝を最後に黒星を喫していない。

 しかし、昨年に第1子を出産したセレーナにとって、グランドスラムの出場は2017年の全豪オープン以来となっており、産休明けから今大会に入るまでに今季わずか4試合しかこなしていない。

 対するシャラポワも、禁止薬物のメルドニウム(Meldonium)使用による処分を受けて以降ではグランドスラムでシードが付くのは今大会が初めてで、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)の出場も2015年以来となっている。

 このように、両者ともに離脱期間からトップへの復帰を目指している最中であるが、現在36歳のセレーナは、同日行われた試合で復帰後ではベストのテニスを見せ、元世界ランキング1位のカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)を6-2、6-1で一蹴したシャラポワが、4日の一戦では優勢だと考えている。

「正直に言って、多分この試合では彼女が本命だと思う。すでに彼女は1年以上プレーしているけど、私はスタートしたばかり。だから今はとにかく自分の立ち位置を知り、どこまで行けるか感じ取ろうとしている最中」 (c)AFP/Jed Court