「第3の性」、オランダでも裁判所が認定 議会に法改正促す
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【5月29日 AFP】オランダの裁判所は27日、出生届に男性でも女性でもない性別を記載することを初めて認める判決を出した。議会に対し「第3の性別」を認定するよう法改正を促している。
氏名未公表の原告が南部リンブルフ(Limburg)州ルールモント(Roermond)の地裁に提訴していた。
地裁の発表文によると、原告は1961年の出生時に性別を確定できず、便宜上、両親は原告を男性として届け出ていた。2001年になって原告は手術で女性に性転換したものの、女性という性別にも適合できず、自分は「男性でも女性でもない」と感じていたという。
判事らは、原告は「性別不定」として登録できると判断。判決文では「第3の性として登録できるように、法改正が非常に重要だ。それは議員たちにかかっている」とも述べた。
判決後、原告は当局に対し、出生届の性別欄に性別を問わない第3の選択肢を設けるよう要請した。
オランダでは2007年、別の原告による同様の訴えを最高裁に当たる高等評議会が却下していた。
活動家らは今回の判決を、国内のトランスジェンダーの権利を認めることに向けた新たな一歩になったと歓迎した。オランダでは、全人口約1700万人の0.2~2%がトランスジェンダーと推定されている。(c)AFP