【5月29日 AFP】欧州連合(EU)は28日、ストロー、フォークやスプーンなどの食器類、綿棒などの使い捨てプラスチック製品の禁止と、2025年までにプラスチックボトルの9割回収を目指す提案を行った。

 EUは、既に食物連鎖に入り込み始めているプラスチック廃棄物を環境から除去する取り組みに力を入れており、この2つの提案もその一環で出された。

 禁止対象に挙げられたのは、いずれもプラスチック製の綿棒、フォークやスプーン、皿、ストロー、マドラー、そして風船の持ち手で、これらの製品の生産には、サステイナブル(持続可能)素材の使用が求められる。ただし、禁止開始の時期は未定。

 今回の提案は今後、EU加盟28か国および欧州議会(European Parliament)の承認を得る必要がある。

 EU加盟各国は、代替製品の販売促進や無料提供の禁止を通じて、プラスチック製品の使用を削減していかなければならない。

 またメーカー側には、廃棄物処理費用の一部負担が求められる一方で、より環境負荷の低い代替製品開発へのインセンティブが付与される見通し。

 さらにこの計画に基づき、EU加盟各国には2025年までに使い捨てペットボトルの9割回収が義務付けられる。その手法としては、預託金(デポジット)を価格に上乗せし、ボトル回収後に返金する「デポジット制度」の導入などが考えられる。(c)AFP