コウモリ媒介のニパウイルス、死者13人に インド南西部
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【5月28日 AFP】インド南西部で、オオコウモリが媒介する致死性の高いニパ(Nipah)ウイルスに感染した患者が新たに1人死亡し、犠牲者数は計13人になった。当局が27日、発表した。
ケララ(Kerala)州関係者らの話では、この他に患者2人が陽性反応を示したという。
ウイルスの拡散に歯止めをかけるため、同州全域では緊急措置が発動されている他、今月に入って感染拡大が確認されて以降、患者数十人が隔離されている。
また、致死率は70%に上り、有効なワクチンが存在しないこのウイルスの封じ込めを目指し、専門家らがケララ州入りしている。
同州の医療関係者はAFPに対し、「きょう男性1人がニパウイルスで亡くなり、死者の総数は13人になった」ことに加え、「さらに感染が確認された患者2人が治療を受けている」と明かした。
非常にまれなこの感染症は、インフルエンザに似た症状を引き起こし、苦しみながら脳炎や昏睡(こんすい)状態に陥る。
1998年以降、ニパウイルスが原因で死亡した人の数は、マレーシア、バングラデシュ、インドで計260人以上に上っている。(c)AFP