「台湾は中国」の表記要求、期限迎えるも複数の航空会社は変更なし
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【5月25日 AFP】中国政府が海外の航空会社に対し、台湾を中国の領土と表記するよう求めていた問題で、同国政府が定めた期限となっても複数の航空会社がウェブサイト上で、台湾を別の国として記載していることが25日、明らかになった。
中国民用航空局(Chinese Civil Aviation Administration)は先月、外国の民間航空会社36社に対し、台湾と香港、マカオを自国領土とする中国政府の基準に準拠した表記を求める通知書を送付。米ホワイトハウス(White House)はこの要求を「オーウェル的ナンセンス」と切り捨てていた。
中国のソーシャルメディア上で拡散した通知書のコピーによると、文書は4月25日付で、各航空会社に対して1か月の間に従うよう求め、期限は5月25日と示唆している。AFPはこの文書の信ぴょう性について確認できていない。
その一方で25日現在、少なくとも外国の航空会社8社が自社のウェブサイト上に台湾は別の国として記載していることがAFPの調査で明らかになった。その中には米ユナイテッド航空(United Airlines)、アメリカン航空(American Airlines)、香港のキャセイパシフィック航空(Cathay Pacific)、全日空(ANA)、豪カンタス航空(Qantas Airways)などが含まれる。
カンタス航空の広報担当者はAFPに対し、中国当局は同社に対して「中国の領土についてどう記述するのかはっきりさせるため、さらなる時間」を与えたと述べた。
中国民用航空局は、期限の日時および要求に従った航空会社の数についてのコメントを拒否した。(c)AFP