コンゴのエボラ患者3人、無断で病院去る うち2人が帰宅後死亡
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【5月24日 AFP】コンゴ民主共和国で、エボラ出血熱の患者3人が無断で病院を抜け出し、うち2人は自宅に戻った後で死亡した。国際医療支援団体の国境なき医師団(MSF)が23日、発表した。
MSFのヘンリー・グレイ(Henry Gray)氏は、同国ムバンダカ(Mbandaka)にある「ワンガタ(Wangata)病院から、患者3人が今月20~22日に自分の意思で隔離病棟を去った」と発表した。
グレイ氏によれば、1人目の患者は回復寸前で、20日夜に病院を後にした。
残りの2人は21日夜に家族と共に病院を去り、うち1人は自宅で死亡。遺体は安全に埋葬するため病院へ搬送された。もう1人は22日朝に病院へ連れ戻され、同日夜に死亡したという。
世界保健機関(WHO)は、同国で流行しているエボラ出血熱には明確な「拡大の恐れ」が存在すると警告している。
WHOで緊急事態対策を統括するピーター・サラマ(Peter Salama)氏は、これまでに27人が死亡したコンゴのエボラ熱感染拡大について話し合う特別会合で、「われわれは疫学上の瀬戸際に立たされている」と指摘。
会合後にAFPの取材に応じたサラマ氏は、「今後数週間はどちらに転んでもおかしくない。確実に正しい方向に向かうよう、昼夜を問わず努力している」と述べた。
WHOの最新報告によれば、4月上旬以降の感染者数は、22日の発表時から7人増えて58人に達している。さらに、経過を注視している人の数は600人を上回っているという。(c)AFP