【5月24日 AFP】米バージニア州の連邦裁判所は23日、トランスジェンダー(性別越境者)の人々が男性用・女性用どちらのトイレを使うべきかという問題をめぐり、同州の高校で男性用トイレの使用を求めて数年にわたって闘ってきたトランスジェンダーの元生徒の訴えを支持する判断を下した。

 訴えを起こしているのは、女性として生まれたが自分を男性と認識しているガビン・グリム(Gavin Grimm)さん。

 バラク・オバマ(Barack Obama)前政権は公立学校に対し、生徒・学生が出生証明書に記された性別ではなく、自らが認識する性に基づいてトイレやロッカールームを使用できるようにするためのガイドライン設けていたが、現在のドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は今年2月にこれを撤回。3月には最高裁が、グリムさんの訴えについて再考するよう、連邦裁に差し戻していた。

 アレンダ・ライト・アレン(Arenda Wright Allen)判事は、グロスター(Gloucester)郡教育委員会の方針を認めず、グリムさんの訴えを支持する判断を下した。これを受けてグレンさんは、「安堵(あんど)の気持ちでいっぱいだ」と語った。

 ライト・アレン判事は、各当事者に対し、30日以内に合意のための協議を行うよう指示している。(c)AFP